車が入れない不便なところにある不動産。こんな場所でも本当に売れる?

   

不動産には「こんな場所で本当に売れるの?」と思うような立地にあるものも少なくありません。車が入れない場所にある家や、長い階段の先にある敷地など、個性の強い不動産です。そんな不便な立地にある不動産でも本当に売れるのでしょうか?

車も入れない場所にある土地や家でも売れる

結論からいってしまえば、車が入れないような場所でも長い階段の上にある家でも売却に問題はありません。

また不便な場所にある不動産は相場より安くなると思ってる方も多いですが、クセのある物件をあえてほしいというお客さんも少なくありません。

こだわりのあるお客さんは自分にあった不動産を探し続けている人が多いので、自分の思い描く不動産に出会ったら相場に関係なくお金をだしてくれます。

もちろんクセのある不動産がすべて相場以上で売却できるわけではありませんが、価格設定さえ間違えなければ売れない不動産はないというのが業界の状常識です。

車を所有していない人たちも多い

最近では車を所有していない人も増えてきています。

車を走らせるためにはガソリン代がかかりますし、保険にも入っておく必要があるでしょう。家に駐車場がなければ駐車場を借りる費用も発生します。

さらに2年(3年)に一度に車検に通さなければいけませんし、車を維持するためには非常にお金がかかります。

週末ぐらいしか車を使わない生活の人なら、必要なときにタクシーを使ったり、レンタカーを借りたほうがコストは安くなるでしょう。

日本の都市圏は交通機関が発達していますから、車がなくても生活に支障はなく、車を持たない人が多くなっています。

車を持っていなければ、車が入らないような場所の不動産でも購入の選択肢に入ってきますので、車が入らないような場所でも売却に困ることはありません。

車が入れないような場所の不動産をあえて探す人

車が入れないような場所をあえて探す人もいます。

車が入れなかったり、ながい階段の上にあるような一般的に不便そうな不動産でも、そこに価値を感じる人がいます。

たとえば車が入れない場所というのは、静かな環境のところが多いです。

「静かに緑のなかで暮らしたい」

不便な土地であっても、こういった生活環境を重視する人にとっては『車が入ってこれない』というのがマイナスポイントではなく、プラスのポイントになります。

多くの人は「不便だ」と感じるような場所にある土地や家でも、別の価値を感じる人は必ずいます。

人の価値は十人十色ですので、そういった方たちに届くように広くアピールすることで不便な場所の不動産でも十分価値を発揮して高く売ることができるでしょう。

自分ではわからない価値が不動産にはある

繰り返しになってしまいますが、不動産の価値は一面からでは図ることができません。

日当たりの良い場所を好む人が多数ですが、なかには日当たりを全く重視しない人もいます。

綺麗な正方形の土地が好きな人もいれば、少しクセのある土地にデザイン重視で家を建てたい人もいます。

人の好みはそれぞれですので、常識にあまりとらわれないようにしましょう。

捨てる神あれば、拾う神あり

『捨てる神あれば、拾う神あり』ということわざがありますが、本当にその通りで多くの人が価値を認めないようなものでも、一部の人の心に刺さるというケースは少なくありません。

私が建売用地の仕入れをしていたころの話ですが、車が全く入れない土地に古い平屋の家が建っている物件を紹介してもらったことがあります。

紹介してもらったのは鎌倉の物件でした。

鎌倉は古都にありがちな車が入れない敷地が多いのですが、『鎌倉で静かにくらしたい』というニーズのあるお客さんに人気があります。

値段も折り合いがついたので平屋を壊して建売を建築する予定だったのですが、購入後すぐに平屋現況のまま売ってほしいというお客さんが現れ、転売のような形ですぐに売れてしまいました。

平屋といってもいわゆる古民家のようなものではなくて、トタン屋根のボロ家だったのですが、お客さんのニーズというのはどこにあるかわからないものです。

どうせ売れないでしょ…と決めつけるのは危険

不便な敷地を売ろうとする方のなかには、「どうせ売れないでしょうから不動産屋さんにお任せします」という投げやりな方が少なくありません。

こういった売却案件は不動産屋側からするとありがたい話なのですが、売却する側(所有者側)の立場からみると、もったいないことをしている可能性があります。

不動産屋は売りやすい価格で、スムーズに売れれば手数料が入りますから、無理して高値で売り出したいとは思いません。

お客さんが卑下して「どうせ不便な不動産だから…」と思っていたら、まず無理して高値で売り出そうとは考えないんです。

「どうせ売れないでしょ…」と思うのは自由ですが、言葉にだすようなことはNGです。

不動産屋に足元を見られないように、複数の不動産仲介に査定を依頼し、自信を持って話し合いをするようにしましょう。

車が入らない不便な不動産のメリット

不便な立地にあるだけでダメな不動産だと思ってしまう人が多いようですが、反対にメリットを感じる人もいます。

どのようなところにメリットを感じるのか、代表的なポイントをご紹介します。

静かな環境で生活できる

車が入ってこれなかったり、階段上にある場所は不便ゆえに閑静な場所にあるケースが多いです。

『普段の生活は静かな場所で暮らしたい』
『休日ぐらいは静かで落ち着くところで休みたい』

こういった人は決して少なくありません。

道路に面した家はたしかに便利かもしれませんが、幹線道路に面している物件や近くに大通りがある物件は夜でも騒音が気になります。

生活環境の面で考えれば、やはり静かに過ごせる立地というのは魅力的です。

子どもが遊んでいても安心

小さいお子さんはいくら注意しても、遊びに夢中になると周りが見えなくなってしまいます。

抜け道になっている道路などでは、急に飛び出した子どもと自動車の接触事故が絶えません。

事故の責任が自動車側にあるとしても、最悪の事態を考えれば子どもが遊んでいても安心できる立地の不動産を選びたいのが親心だと思います。

車が入ってこない場所であれば、狭い道を車が猛スピードで突進してくる心配はありません。

安全な環境で子どもを育てたい、といった方は車が入ってこれない安全な立地の不動産に価値を感じます。

歩くことで近隣との接点を持てる

車を使った生活をしていると家の近所を歩く機会が減ってしまいます。

車で駅まで送り迎えをしてもらったり、日常の買い物も車ででかけてしまったりすれば駐車場から玄関まで歩くぐらいですよね。

これではお隣さんやご近所さんとの接点を持つことは難しくなってしまいます。

ご近所さんと仲良くなるのは面倒だから…という考え方をする人もいますが、防犯上や震災などのときのためにもご近所関係が良い方がなにかと都合がいいです。

車が入れないようなところに住んでいると、家まで歩くことが多くのなるので、ご近所さんと顔を合わせる機会が増えてきます。

顔をあわせる機会が増えれば良好な関係をつくることができますし、
困ったときに助け合う関係を築くこともできます。

そういった近隣との関係が良好になりやすいのも、不便な物件ならではのメリットといえるでしょう。

再建築不可の不動産は売却が困難?

車が入れない土地でも売却は可能ですが、気を付けるべき点がひとつあります。

それは”再建築が可能か?”という問題です。

家などを建築するときには、敷地が建築基準法で定められた道路に2m以上接している必要があります。

建築基準法による道路に接していなかったり、接している面が2m以下の場合、今現在建物があっても、建物を再建築することができなくなってしまいます。

こうなると流石に不動産の使い道がありませんので、売り出し価格としてはかなり安くなってしまいます。

現況の建物をリフォームして利用する方法もありますので売れないことはありませんが、近隣相場と同額で売却という訳にはいきません。

隣接地に購入してもらえないか聞いてみる

建築基準法に面していない敷地の売却については、隣接している不動産の所有者に相談してみるのが基本です。

不動産の格言で『となりの敷地は倍の値段でも買え』というのがあり、現に高く売れるケースが少なくありません。

隣地の人が購入して土地をくっつければ、使い道のなかった再建築不可の土地が有効に活かされます。

不動産仲介の担当者なら隣接地に話をもっていくことは当然知っているはずです。

もしまだ隣接の方に話を持って行っていないようだったら、自分で直接隣接地の方に話してもいいですし、不動産仲介に隣の人に話をしてほしい旨を伝えましょう。

不便な立地のマイホームを高く売るために

不便な立地のマイホームや不動産を高く売るためには、経験があり信頼できる不動産業者に任せるのが一番です。

不便な立地の不動産は、不動産仲介のやる気次第で『高く売れる物件』にも『面倒な物件』にもなり得ます。

野球をしているとど真ん中のボールは打てないのに、ボール球をやたら打つ人がいます。

同じように不動産仲介にも”クセのある物件”が得意な担当者というのがいるんです。

クセのある物件が得意な担当者は、クセのある物件が基本的に好きなのでしょう。だから思い入れを強く持って売却に取り組んでくれます。

不動産を売るのはテクニックも必要ですが、担当者がどれだけ思い入れを持ってくれるかが分かれ目になりますので、物件を心から気に入ってくれる担当者を探して売却を依頼するようにしましょう。

不動産の一括査定を忘れずに

物件を好きになってくれる担当者を探す方法で一番確実なのは、一括査定をつかって多くの不動産仲介と実際に会ってみることです。

確率の問題なので数多くの営業マンに会えば、一社もしく1人ぐらい気に入ってくれる営業マンがいます。

物件を気に入ってくれれば査定額も大きくなりますし、売り出しにも力を入れてくれるでしょう。

「どうせ不便な立地の不動産だから…」

と自虐的にならずに、物件を気に入ってくれる担当者を見つければ高く売ることも不可能ではありません。

不動産の価格は50万、100万の単位で動きますので一声違うだけでも損得が大きく表れてきます。

大切な不動産を適切な価格で売却するためにも、一括査定を忘れずに行うようにしましょう。

まとめ

車が入れないような不便な立地にある不動産でも、別の視点から価値を感じるお客さんが必ずいます。

あえて車が入ってこれないような物件を探しているお客さんもいるので、なげやり価格で売却するのではなく、しっかり査定をして売却を進めていきましょう。

クセのある不動産を高く売ることができるのは、クセのある物件を売るのが得意な営業担当者です。

信頼する営業担当者を見つけるためにも、一括査定を活用して多くの担当者と会う機会をつくりましょう。

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