不動産仲介業者はなにをしてくれるの?

2016/05/26
不動産を売却するなら、仲介業者を使わない手はありません。
しかし、不動産取引に慣れていないと仲介業者や担当者が何をしてくれるのか心配になることもありますよね。
不動産仲介会社はいったいどんなことをするのか確認してみましょう。
不動産仲介会社の業務とは?
仲介とは両者の間に入って取りまとめる人のことをいいます。つまり買主と売主の間にはいって契約をとりもつのが仲介会社の仕事です。
不動産の契約は金額も大きくなりますし、売主にも大きな責任が課せられます。知らなかったでは済まない法律上の責任が発生するんです。
そのような責任を売主にかからないようにサポートするようにするのが不動産仲介会社の仕事です。
具体的な業務内容
物件の調査
不動産売却の依頼を受けたらまず物件の調査からはじめます。
登記事項証明書を確認し地図や公図、地積測量図で基本的な所在地や面積、権利関係などの登記記録を確認します。
また物件がある場所の都市計画や地域地区、用途地域の確認、上下水道、ガス管、電気などを確認します。
調査は図面だけではありません。当然現地に出向いて敷地のチェック、建築物の確認などもおこないます。
境界画定はできているか?越境物はないか?ごみ置き場は?敷地内に電柱は?など物件にかんするありとあらゆることを確認していきます。
調査がしっかりできていないと後々トラブルになります。調査の手を抜かない仲介や担当者は信頼できるでしょう。
物件の宣伝
媒介契約を結んだら販売を開始します。
レインズという国土交通大臣指定の不動産業者用データベースに登録したり、折り込みチラシを実施したりします。
ネットでの掲載も行い、購入客を幅広く探します。
専任媒介契約の場合は営業活動の報告義務があります。専属専任なら1週間に1度、専任なら2週間に1度は必ず報告する義務があります。
物件への案内
お客さんが見つかれば物件への案内をします。このときに媒介契約を結んだ仲介業者がくることもありますが、他の仲介がお客さんを連れてくることもあります。
媒介を結んだ仲介会社は自社でお客さんを探すだけではなく、他の不動産仲介会社に向けて物件の情報を発信します。
レインズへの登録などがその一例です。レインズは不動産業者向けデータベースなので、そこに登録することによって多くの不動産会社が目にします。
そして条件に合うお客さんがいれば、媒介を結んだ仲介会社に連絡が行き案内をしてくれます。
契約に関すること
売却物件を購入希望のお客さんがきたらいよいよ契約です。契約時には契約書だけでなく重要事項説明書という書類も必要です。
これらの書類に記入ミスや、記載漏れがあると最悪損害賠償請求もあり得ます。
たとえば欠陥を知っていて重要事項に記載していなかったり、自殺があったのに記載がなかったりすると大きくもめる原因になります。
これらのことは仲介が徹底的にチェックしますが、売主であるあなたしかわからないこともあるので積極的に説明しておきましょう。
決済に関すること
決済を行うためには買主、司法書士、買主側の仲介(がいれば)、銀行など、関係する人たちと調整をとってとりまとめます。
決済までには書類のやり取りや、当事者の調整、連絡などが多くなります。
所有権の移転登記に関する書類や抵当権の抹消があれば司法書士とやり取りをする必要があります。
仲介は関係する人との調整をして事務的なことを含め、すべて取りまとめてくれます。
引き渡しも同日になるのが普通ですので、引き渡しについての調整も行います。
仲介会社を利用するメリットとは?
不動産の売買になると仲介手数料もバカになりません。5,000万円の物件であれば150万以上の手数料がかかります。
金額だけ見たらがっかりしてしまうかもしれません。
しかし、信頼できる仲介業者や営業担当者であればはっきり言って安すぎるぐらいです。
もちろん手数料泥棒な仲介がいないとはいえません。しかし、多くの会社や担当者は金額に見合った働きをしてくれます。
そして何より仲介を使う最大のメリットは将来のアクシデントを潰してくれていることです。
もし仲介を通さずに契約をしたばかりに損害賠償問題などに発展してしまえば「仲介をとおしておけばよかった…」と後悔することでしょう。
スピード違反などで警察に捕まると「俺だけじゃないのに」と思って警察官を恨んでしまうことがあります。
でもそのままのスピードで走っていたら事故を起こして大変なことになってしまっていたかもしれません。
そういった未来のアクシデントを防ぎ、お客さんを守ってくれるのが仲介会社の存在意義なんです。
そのためにも信頼できる会社や担当者を見つけることが重要になってきます。