故人の名義のまま不動産を売却することは可能?

      2017/11/27

不動産の売却は所有者が生きていれば、その所有者が自由に売却をすることができます。

しかし、不動産売買では所有者がすでに亡くなってしまっている場合も考えられます。

そんなとき故人の名義のままで売却をすすめることは可能なのでしょうか?

所有者がなくなってしまったときの売却方法

故人名義の不動産でも、理論上は”故人名義のまま”売却することは可能です。

しかし実際問題として売買が成立し、引渡しができるかというとそれは難しいです。

故人の名義のままの不動産はなぜ売れないの?

理論上は売却することに問題はないのに、なぜ実際問題として売却し引き渡すことが難しくなってしまうのでしょうか?

その理由は、登記名義人(所有権を持っている人)が故人の場合は所有権の移転登記ができないためなんです。

不動産売買契約の流れでは、代金の授受と同時(決済時)に不動産の所有権を売主から買主に移転登記を行います。

所有権を持っていれば、買主は第三者への対抗手段とすることができるので安心して不動産を所有できます。

所有権自体は登記が行われなくても新たに買主に移りますが、登記されていない所有権は立場が弱く、思わぬ形で所有権が他人に奪われてしまう危険性があるので実務上ではかならず登記が行われます。

不動産登記法のイメージ写真

所有権を登記しないと他人に奪われる

買主が所有権を登記しておかないと、関係のない第三者が所有権の登記をしてしまう危険性があります。

登記のない所有者は登記のある第三者よりも立場が弱いため、買主の所有権が認められない危険性がでてきてしまうんです。

これでは買主はたまったものじゃありませんよね。

このようなトラブルに巻き込まれないためにも、売却と所有権の移転登記はセットになって取引をするのが普通なんです。

登記名義人が故人だと所有権の移転登記ができない

さて、話をもとに戻してなぜ故人の名義のままだと実質的に売却できないのかの問題です。

所有権の移転登記が重要であれば、故人から買主へ移転登記をすれば良いのでは?と思いますよね。

しかし故人から買主への所有権移転登記はできません

所有権の移転登記を行うためには、所有権を持っている人(登記名義人)の印鑑証明が必要です。

しかし、亡くなっている人の印鑑証明は発行することができません。

そのため故人からの所有権移転登記が不可能になっているんです。

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故人の不動産を売却する方法

では、どうすれば故人が所有している不動産を売却することができるようになるでしょうか?

まず最初に故人が所有している不動産を相続して、登記名義人を生きている人の名義に変更します。

故人の奥さんでも、子供でも、相続の権利がある人に名義を変えた後、新しい買主に売却して所有権を移転すれば問題なく売却することが可能になります。

所有権移転登記の順番をわかりやすく書くと、

故人→相続人→新所有者

といった流れになります。

不動産の業務上ではこの登記を一回で行います。

司法書士が故人から相続人、相続人から買主への登記を同時に申請するので、登記簿上ではしっかりと所有者の変遷が分かるようになります。

まとめ

故人の名義になっている不動産は理屈のうえでは売却することは可能ですが、実際にそのままでは購入してくれるひとはいないでしょう。

故人の名義のままでは新しい購入者へ所有権の移転登記が行なえません。相続の権利がある人に相続を行い所有権の登記名義人を変更しましょう。

売買契約の時点では相続人が名義人になっていなくても問題ありません。相続登記と不動産売却による所有権移転登記は同時に行うことも可能です。

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