マンションが高く売れるのは築何年まで?

2016/05/27
築10年を目安に売却しよう
中古=使い古しのイメージ
ほとんどのマンションは築年数に比例して徐々に値段が下がっていきます。
有名なデザイナーが超好立地につくった希少物件であれば話は別ですが、一般的なマンションやタワーマンションであれば価格が下がっていくのが一般的です。
これはマンションに限った話ではありません。
日本の居住用不動産は年月がたてば値下がりしていきます。海外、とくに欧米などではリノベーションによってより価値が高くなるという意識が浸透しています。
中古=積み重ねられた歴史という重みづけがあるため、住宅だけじゃなく家具も歴代のオーナーが使っていたものが据え付けてあったります。
しかし、日本ではどうしても”中古”=”使い古し”といった風に見られてしまいます。
日本にも文化的な建築物は沢山あります。京都や倉敷など日本各地には伝統的な家屋がたくさん残っています。
しかし、ここ数十年の建築物についてば”使い捨て”といったイメージが浸透しています。
文化的な背景の違いもありますが、地震が多い日本では古い建築物は壊れやすいという意識が根底にあるのかもしれません。
地震だけでなく津波、台風など天災が多い日本では家が無くなってしまうような災害が非常に多く発生してきました。
そのたびに住宅を建て替える必要があり『家はいつか壊れてなくなってしまうもの』という意識が働いているのかもしれません。
現在の建築技術ではマンションでも一般住宅においても、大きな地震が来ても崩壊するようなことはあまり考えられません。
しかし、そうした考えが受け継がれてきた結果、”中古”=”使い古し”というイメージから定着してしまい、”中古”=”伝統”のような考えた方が浸透しにくくなっている可能性は否定できません。
高く売るなら築10年を目安に
本題と少しずれてしまいましたので、本題に戻りましょう。
マンションを売却するときの一つの目安として築10年というラインがあります。築10年という目安にはいくつかの理由があります。
修繕積立金の増額前である
修繕積立金が段階増額積立方式で行われている場合、10年を超えると積立金が増額されてくる可能性が高くなります。最近の新築マンションはほぼこの方式が採用されています。
段階増額積立方式での徴収方法だと新築時には積立金が低く設定されるため、売却を促進しやすいというメリットがあります。
修繕積立金や管理費は販売広告などには必ず明記しなければいけませんので、お客さんは必ず積立金などの金額をチェックします。
そのときに高額な積立金を目にしてしまうと購入を躊躇してしまいます。
そのようなことがないように、修繕積立金が増額される前に販売するのがベストです。その目安がおおよそ10年以内となります。
お客さんの多くが10年以内を狙っている
野村不動産アーバンネットが中古マンションを探している人に行ったアンケートによると『築年数を最も重視する』と答えた人は60%という結果がでていました。
そのうちの69%が『築10年以内を希望』と答えています。
このデータを参考にするとやはり築10年というのがひとつの目安になるのは間違いありません。
まとめ
マンションを売却するなら10年以内が一つの目安です。
10年以内であれば積立金の増額前でしょうし、なによりマンションを探している多くの人が築10年以内のマンションを希望しています。
築浅であれば必ず高く売却できるわけではありません。
マンションの価値は他にも立地条件、周辺環境、マンション設備、間取り、など沢山の要素が絡み合っていますので一つの目安として考えてみるといいでしょう。