失踪した人や行方不明になった人の不動産を売ることは可能?

失踪者のビラを配るマペット

      2017/07/07

所有者が失踪!行方不明のまま不動産売買は可能?

不動産は所有権を持っている人だけが自由に売買する権利を持っています。他人が所有者に無許可で売買することはできません。

しかし他人が無許可で売買することを完全に禁じられてしまうと、所有者が失踪して行方不明状態になってしまった不動産は永遠に売却することができません。

不動産の健全な流通を考えるとこれでは困ってしまいますよね。

結論を先に書くと所有者が失踪していても、正しい手続きをふむことによって売買は可能になります。

所有者がいなくても売却できないとなるといろいろな問題が起こってきてしまいますので、法的な手続きによって売買を認めているんです。

所有者失踪不動産の売却方法

所有者が失踪してしまったときの不動産はどうやって売却すればいいのでしょうか?

方法としては2つ考えられます。

1・不在者財産管理人による処分

ここでいう”不在者”というのは失踪した人のことです。その人の財産を管理する人のことを”不在者財産管理人”といいます。

不動産の売買をするためには”不在者財産管理人”選ぶところからはじめるのですが、誰もが”不在者財産管理人”になれるわけではありません。

家庭裁判所が選んだ人しかなれないんですが、家庭裁判所に管理人を選んでもらうためには、利害関係人か検察官が申し立てをします。

利害関係人は失踪してしまった人の配偶者、推定相続人、債権者などとなります。

家庭裁判所によって選任される”不在者財産管理人”ですが、その”不在者財産管理人”には不動産を売買する権利までは与えられていないんです。

つまり専任された”不在者財産管理人”でも、”選ばれただけ”ではまだ不動産の売却はできません。

不動産の売却を行うためには、さらに家庭裁判所から”権限外行為の許可”をもらわないといけません。

家庭裁判所から選任された”不在者財産管理人”が、家庭裁判所から”権限外行為の許可”を受けてはじめて不動産の売買をすることが可能になります。

裁判所の看板

2・失踪宣告による死亡認定

失踪してしまった人が生きているのか、死んでいるのかわからない状態のときに法律で死亡認定することができます。

この死亡認定を受ければ、不動産が相続人に相続されれることになります。

相続された不動産は所有者が変わりますから、不動産の売買をすることが可能になります。

失踪宣告による死亡認定をうけるためには、失踪してその生死が7年間不明になっていることという条件があります。(※戦死と思われるケースや船の沈没による行方不明は7年未満でも認められます。)

どちらの方法が現実的か?

不在者財産管理人による方法か、失踪宣告による死亡認定を受けての相続のどちらが現実的にというのは失踪した条件もよります。

失踪、行方不明から7年未満であれば”不在者財産管理人”による売買しか選択肢はありませんが、7年を超えているのであればそれぞれのケースにあった方法を選択するのがベストでしょう。

失踪者が所有している不動産の処分は、不動産や法律の専門家と一緒に取り組むのが一番安全です。

大切な財産ですから、無理をせずに専門家と一緒に考えていくことをおすすめします。

弁護士会のイメージ写真

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